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グリチルリチン酸2K(グリチルリチン酸ジカリウム/グリチルリチン酸二カリウム/GKⅡ)のステロイド様作用とは?

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  弊社公式サイト内の「グリチルリチン酸ジカリウム 平成のまとめ」の連続記事を追記・補完のうえ、再編成いたしました。下記は 第3章 の一部内容の縮小版です。詳細記事をご覧になりたい場合は、上記リンクをクリック下さい。 ( 連続記事第2章④ よりの続き) グリチルリチン酸2K(グリチルリチン酸2K/グリチルリチン酸二カリウム/GKⅡ) にはステロイド様作用があるとされています。これはグリチルリチン酸2Kとステロイドの分子構造が酷似しているためだとされています。そのためにステロイド剤と同様の、 抗炎症作用や抗アレルギー作用があります。 アトピー性皮膚炎患者さんのスキンケア(アトピーケア)として、ステロイド剤の代わりにグリチルリチン酸ジカリウム(医薬部外品での表示はグリチルリチン酸二カリウム)配合化粧水が使用される場合もあるようです。ステロイド剤よりも作用が穏やかであり、副作用も軽微といった認識からのようですが、これには大きな落とし穴があるようです。(詳しくは後段にて) また 同じ作用をしないまでも、ステロイド剤とは違った経路をたどって、結果的には同じ作用を及ぼす例もあるようです。グリチリルリチン酸2Kは、体内のたんぱく質や脂肪をブドウ糖に変える「糖化作用」があります。この場合の「糖化」とは、最近注目されている「最終糖化産物(AGEs)」を産生する作用である「糖化作用(メイラード反応)」とは別のものです。 ステロイド剤が救命措置として必要とされる例として、患者さんがショック状態の低血糖の生命が危険な時に、ステロイドが投与されることがあるようです。これはステロイド剤が体内での糖化促進して、血糖値を上げる作用を狙ったものです。 糖化に関与する副腎皮質ホルモンには、「活性型コルチゾール」と「不活性型コルチゾン」があります。活性型とは、糖化させる力のあるとされています。じつはステロイド剤の主要な有効成分は、この「活性型コルチゾール」というわけです。 「活性型コルチゾール」は生体内から分泌される“11β-HSD2”と呼ばれる変換酵素により、「不活性型コルチゾン」に変換されることが、最近明らかとなっています。また一方では、「不活性型コルチゾン」を「活性型コルチゾール」に変換する酵素“11β-HSD1”が分泌されることも、わかってきています。 これらの酵素は体内での「活性型コルチゾール

グリチルリチン酸二カリウム(グリチルリチン酸ジカリウム)の副作用と危険性

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  弊社公式サイト内の「グリチルリチン酸ジカリウム 平成のまとめ」の連続記事を追記・補完のうえ、再編成いたしました。下記は 第2章 の一部内容の縮小版です。詳細記事をご覧になりたい場合は、上記リンクをクリック下さい。 ( 連続記事第2章③ よりの続き) 過去の記事にてグリチルリチン酸2K(グリチルリチン酸2K/グリチルリチン酸二カリウム/GKⅡ)が配合された化粧水等コスメの 他の美肌成分がお肌に刺激を与える等のお肌に合わない時は、グリチリルリチン酸2Kがもつ抗炎症効果や抗アレルギー効果によって、お肌が保護されることを述べました。 ですからグリチリルリチン酸2K配合コスメは、お肌が弱い敏感肌やアトピー肌(アトピー性皮膚炎)にとっては、たいへん安心なように思えます。そういうことで敏感肌用化粧水などには、このグリチルリチン酸2Kがよく配合されています。 しかしグリチルリチン酸2Kが、お肌を健やかにする効果があるわけではありません。むしろグリチルリチン酸2Kはステロイド剤と同様に、生命を危険にさらす危険性さえもあります。なぜなら炎症もアレルギー反応も本来は身体に備わった生命保護のシステムで、すなわち免疫システムだからです。 身体に経皮摂取されては危険だから、アレルギー性皮膚炎などを生じさせて、アレルゲンや危険な化学物質などの有害物質の経皮摂取を免れようとするわけです。炎症はアラームであり、警告ランプとも言えます。グリチルリチン酸2Kの一番恐ろしい点は、このアラームを鳴らないようにしてしまうのです。 それが具現化したのが、お茶石鹸(医薬部外品)による加水分解小麦アレルギー事故と、薬用美白化粧水(医薬部外品)のロドデノール白斑事故であると考えられます。あまり焦点とならなかったのですが、両スキンケア製品には有効成分として、「グリチルリチン酸二カリウム」との記述がありました。 もしこれらのコスメにグリチルリチン酸2Kが配合されていなかったら、これらの大惨事は発生しなかった可能性が高いと考えられるわけです。とくに薬用美白石鹸の場合は、重篤なアナフィラキシーショックに陥るような、生命の危険にさらされた方がたくさんおられたと、聞き及びます。 このようにグリチルリチン酸2Kの偽美白効果を悪用することは、とても危険な行為なのです。 この偽美白効果の悪用については、厚生労働省においてこの薬用美

美白化粧水等コスメや薬用化粧品で美白ケアし続けると肌代謝/ターンオーバー低下の副作用!

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弊社公式サイト内の「グリチルリチン酸ジカリウム 平成のまとめ」の連続記事を追記・補完のうえ、再編成いたしました。下記は 第2章 の一部内容の縮小版です。詳細記事をご覧になりたい場合は、上記リンクをクリック下さい。 ( 連続記事第2章② よりの続き) グリチルリチン酸2K(グリチルリチン酸2ジカリウム/グリチルリチン酸二カリウム/GKⅡ) 配合美白化粧水や薬用美白化粧品(医薬部外品)を塗布して、血の気が引いたような病的な白さが保たれている間は、お肌の血行が極端に低下していることになります。そうなればお肌の毒素排出を含む肌代謝は困難となり、老廃物が皮膚組織や皮膚の下ににたまることになります。 お肌に老廃物などの汚いモノがたまるわけですから、当然ながらくすみ肌や黒ずみ肌の原因となるでしょう。またお顔にシミができた場合でも、とても消えにくくなるでしょう。なぜならシミの解消には、充分な血行が不可欠だからです。 弊社の経験では、グリチルリチン酸2K不使用コスメを使用するなどしてお肌の血流改善がなされると、シミは消失したり薄くなります。これは稀なケースとうわけではなく、弊社製品をご使用のお客様よりもよくうかがうお話です。それも目に見えての、改善効果があるようです。 大半の女性は、化粧品に美白効果をお求めであり、美白化粧品や薬用美白化粧品はとても人気のアイテムです。美白石鹸や美白化粧水や美白美容液など、ありとあらゆるスキンケア製品に及びます。それらの化粧品などにグリチルリチン酸2Kが配合されていて美白効果が大きく宣伝されている場合は、ご購入やご使用には慎重になるべきでしょう。 過去の記事でも述べましたが、漢方では甘草の長期使用/常用はタブーという原則があるため、グリチルリチン酸2K配合の美白化粧品などは本来は、常用/長期使用すべきではありません。お肌に塗布してすぐにお顔が白くなるのであれば、それは間違いなく「偽美白効果」であり、長く使用すればするほど、そのぶんだけ後々に、大きな代償を支払う羽目になりましょう。 なお、グリチルリチン酸2K配合品で実際にお肌のトラブルに見舞われた方の記事は コチラ です。もともとお肌が白くて綺麗なのに、より白いお肌になりたいと欲張って同化粧品成分配合薬用石鹸を毎朝夕使用し続けたために、お顔にひどい浮腫が生じてしまいした。 ( 連続記事第2章④ へ)

美白効果が宣伝された人気の薬用化粧水や薬用石鹸にグリチルリチン酸2Kがなぜ配合される?

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  弊社公式サイト内の「グリチルリチン酸ジカリウム 平成のまとめ」の連続記事を追記・補完のうえ、再編成いたしました。下記は 第2章 の一部内容の縮小版です。詳細記事をご覧になりたい場合は、上記リンクをクリック下さい。 ( 連続記事第2章① よりの続き) これは一般的によく言われることですが、女性の多くは、白いお肌に憧れます。これは日本に限らず、東南アジア諸国でも同じ傾向のようです。ですから美白化粧品や薬用美白化粧品は、いつの時代でも大変人気です。 じつは美白化粧品や薬用美白化粧品(医薬部外品)には、このグリチリルリチン酸2K(グリチルリチン酸ジカリウム/GKⅡ/グリチルリチン酸二カリウム)が配合されている場合が、非常の多いのです。そのワケとは・・・。 前回の記事では、グリチリルリチン酸2Kには炎症/肌荒れやアレルギーを鎮静化させるという、強い薬効があることを書きました。これは血流/血行を低下/悪化させるということです。そうすればお肌は病的な白さが得られます。 じつはこの効果を狙っての美白化粧品が少なくないのです。 美白化粧水や美白美容液や薬用化粧品、そして洗顔石鹸などが、実店舗やオンラインショップなどでたくさん販売されています。 じつは化粧品だけでなく医薬部外品であっても、すでに黒ずんでいるお肌を白くするという効果効能は、法律により標榜してはならないことになっています。グリチルリチン酸2Kが配合されている化粧品や医薬部外品で、そのような宣伝をしている場合は、まず間違いなく同化粧品成分で、血行を阻害していると考えて差し支えないでしょう。 後段でご説明いたしますが、これは乙女心をくすぐる非常に低俗な手法であり、大きな問題や危険性をはらんでいます。( 連続記事第2章③ へ) ■ ココログ内の類似記事 ■ アメブロ内の類似記事 ■ Hatenaブログ内の関連記事 ■  グリチルリチン酸ジカリウム 平成のまとめ 序章(目次を含む) ■  弊社公式サイト ■  メインブログ cocolog ■  サブブログ アメブロ ■  hatenaブログ ダイジェスト版 ■  インスタグラム ■  facebook ■  Twitter

グリチルリチン酸2K(グリチルリチン酸ジカリウム)のメリットとデメリット

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   弊社公式サイト内の「グリチルリチン酸ジカリウム 平成のまとめ」の連続記事を追記・補完のうえ、再編成いたしました。下記は 第2章 の一部内容の縮小版です。詳細記事をご覧になりたい場合は、上記リンクをクリック下さい。 ( 連続記事第1章② よりの続き) 今回の記事よりは、グリチルリチン酸2K(グリチルリチン酸ジカリウム/GKⅡ/グリチルリチン酸二カリウム)のメリットとデメリットについて、書いてまいりたいと思います。まずはメリットですが、化粧品メーカー(製造販売元)からみた場合には、2種類メリット(配合目的)があるようです。まずは表向きのメリットについて述べたいと思います。 化粧品製造会社が化粧水等コスメや薬用化粧水等医薬部外品にグリチルリチン酸2Kを配合する主たる目的は、抗炎症効果です。 その化粧品や薬用化粧品に含まれている他の化粧品成分の刺激によって引き起こされる、肌荒れの防止です。 グリチルリチン酸2Kがもつ血流抑制作用や免疫抑制作用で、肌荒れを抑え込もうということです。ですからグリチルリチン酸2Kは、お肌が弱い敏感肌の方やアレルギー体質に方には、心強い味方といえるかもしれません。 しかしこれを裏返せば、化粧品を誰のお肌にも合うようにするために、グリチルリチン酸2Kを配合するということであり、むしろ製造者側のメリットである性質が大きいといえるでしょう。 化粧品メーカー側としては、大量生産でコストを下げるために、万人受けする製品を製造する必要があります。 単純な配合だけでは消費者の目には魅力的な製品とは映らないため、全成分中に話題の美肌成分などを散りばめて、できるだけゴージャスな雰囲気を作り上げる必要があります。しかし配合成分の種類が増えるれば増えるほど、刺激性接触皮膚炎やアレルギー性接触皮膚炎等の肌トラブルの危険性は高まります。 そこで便利な道具として配合されるのが、このグリチルリチン酸2Kというわけです。この化粧品成分にはステロイド様作用があり、血管を収縮させて血行を抑える作用があります。化粧水等コスメに含有されている美肌成分でアレルギー性皮膚炎が生じた場合は、塗布した部位に血行不全を生じさせることにより、その炎症を抑え込んだり軽微にする効果があるわけです。 ( 連続記事第2章② へ) ■ ココログ内の類似記事 ■ アメブロ内の類似記事 ■ H

甘草/カンゾウ根エキスの手作り化粧品/コスメへの配合で副作用の危険性

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   弊社公式サイト内の「グリチルリチン酸ジカリウム 平成のまとめ」の連続記事を追記・補完のうえ、再編成いたしました。下記は 第1章 の一部内容の縮小版です。詳細記事をご覧になりたい場合は、上記リンクをクリック下さい。 手作りコスメの素材を販売しているネットショップでは、「甘草エキス(カンゾウ根エキス)は漢方で使用されてきたものだから安全!」などといった、文言が書かれています。はたしてそれは、事実なのでしょうか? 日本では漢方薬は、比較的穏やかな働きで副作用は緩やかと、捉える風潮があります。しかしこれは、事実ではありません。 そもそも漢方薬とは、しっかりとした対面販売が基本です。お客さんには椅子に座ってもらい、健康状態はもちろんのこと、顔色や体臭までも確かめた上で、お客さんの体質や症状に合わせた薬を販売するわけです。そうして初めて高い安全性が確保された漢方薬を提供できるわけです。 ですから体質等に合わないと、逆にを悪化させる等の副作用の危険性が出てきます。そういうわけで、甘草抽出物であるグリチルリチン酸ジカリウム(グリチルリチン酸2K)も、注意が必要というわけです。ですから先ほどの「漢方だから安心」は誤りであり、「漢方は正しく使えば安心」とすべきなのです。 以上のことから手作り化粧品と言えども、甘草は正しく使用しなければ、副作用を起こす危険性があります。 ( 続きの記事 へ) ■ ココログ内の類似記事 ■ アメブロ内の類似記事 ■ Hatenaブログ内の関連記事 ■  グリチルリチン酸ジカリウム 平成のまとめ 序章(目次を含む) ■  弊社公式サイト ■  メインブログ cocolog ■  サブブログ アメブロ ■  hatenaブログ ダイジェスト版 ■  インスタグラム ■  facebook ■  Twitter

グリチルリチン酸ジカリウムとは? グリチルリチン酸2Kとは? 違いは?

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  弊社公式サイト内の「グリチルリチン酸ジカリウム 平成のまとめ」の連続記事を追記・補完のうえ、再編成いたしました。下記は 第1章 の一部内容の縮小版です。詳細記事をご覧になりたい場合は、上記リンクをクリック下さい。 「グリチルリチン酸ジカリウム」は「 グリチルリチン酸2K」「GKⅡ」または「グリチルリチン酸二カリウム」と表記される場合がありますが、すべて同じ化学物質です。「グリチルレチン酸ステアリル」「グリチルリチン酸アンモニウム(グリチリルリチン酸モノアンモニウム)」といった化粧品成分もありますが、基本的にはすべて同じ働きをします。 この記事ではグリチルリチン酸ジカリウムまたはグリチルリチン酸2Kとしてお話を進めてまいります。 このグリチルリチン酸ジカリウムは、マメ科カンゾウ属の甘草(カンゾウ)の、根および根茎から得られる、有効成分です。そのためカンゾウエキスまたはカンゾウ根エキスも、グリチルリチン酸ジカリウムと同じと考えて、差し支えないでしょう。ご存知のように甘草は、漢方薬によく処方される薬草としても有名です。 化粧品や薬用化粧品(医薬部外品)で最もよく目にするのが、「グリチルリチン酸2K」または「グリチリルリチン酸ジカリウム」と思われます。クリーム状や油状のコスメには、脂溶性の「グリチルレチン酸ステアリル」といった表記も、よく目にするでしょう。表示は多少変わることとなりますが、いずれにしても薬効は同じです。 そしてこのグリチルリチン酸ジカリウムはステロイド(副腎皮質ホルモン)と化学構造が似ていて、その効果は「ステロイド様作用」と呼ばれています。(詳しくは後段にて) ステロイドよりは効果が緩やかとされていますが、両成分とも薬効や副作用が強いため、法令で用途や配合量が厳しく規制されていることには、かわりありません。( 続きの記事 へ) ■ ココログ内の類似記事 ■ アメブロ内の類似記事 ■ Hatenaブログ内の関連記事 ■  グリチルリチン酸ジカリウム 平成のまとめ 序章(目次を含む) ■  弊社公式サイト ■  メインブログ cocolog ■  サブブログ アメブロ ■  hatenaブログ ダイジェスト版 ■  インスタグラム ■  facebook ■  Twitter