グリチルリチン酸ジカリウムの美白効果は偽美白効果!

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(この美容関連記事は、弊社公式サイト内美容・健康情報館の2010年2月作成の記事をもとに、縮小版として作成しております。)
 
「美白効果」とは、化粧品でいえばファンデーションなどのメイク製品で、物理的にお肌を白く見せる効果です。薬用化粧品(医薬部外品)の場合は、過剰なメラニン生成を抑えるなどの効能までは、訴求できます。しかしすでに黒ずんだりくすんだ肌に働きかけて、肌を美白する効果・効能は、医薬品であればまだしも、化粧品や医薬部外品で標榜することは禁じられています。しかしそうはいうものの、化粧品や医薬部外品レベルであっても、お肌を透き通るように改善したいとお望みの方は、少なくないでしょう。

弊社はしばしばご近所のデパート様で、海藻パック等のタラソテラピー化粧品の店頭販売をさせて頂くことがございます。その際に多くのお客様より、「この海藻パックで美白できますか?」と、直接的なご質問をよく頂戴します。私は半ば決まり文句のように、「この海藻パックは化粧品レベルのため、すでに黒ずんだお肌を美白できるとは宣伝できません。この海藻パックをお試しになられて、お肌が美白されたと感じれば、美白効果はあると言えるかもしれません。でもお客様のお肌を今以上に、モチモチ潤い美肌に導きますよ!」と、味気ない決まり文句となってしまいます。

お肌を白くする方法には、いくつかあります。その中でも手っ取り早いのが、薬効の強い化粧品成分で血流を抑え込んで、青白く見せる方法です。血管を収縮させて血行不全を発生させ、血色を抑えることです。この女性は弊社のモニターさんの古くからのお友達で、もともと透き通るような美しいお肌の持ち主なのに、それ居所に白くなりたかったとのことです。後で聞いたことですが、その女性はネットショップで美白効果がある薬用石鹸(お茶石鹸)を購入し、さっそく使い始めたそうです。
 
その結果は素晴らしいもので、宣伝文句通りに洗顔後すぐに美白効果が発揮され、それ以降はずっと使い続けたそうです。そうしているうちにその女性とお会いする機会があったのですが、化粧のノリがとても悪くなったり吹き出物が出やすくなるといった、お肌の異変に悩んでいました。しかし異常は、それだけでありませんでした。その女性は気づいていなかったようですが、彼女が笑った時にデキモノ(浮腫/セルライト)らしきものが、お肌の下からお肌を押し上げていたのです。それも、1箇所や2箇所といって程度ではなく、何箇所もでした。

そしてその女性に、「最近新しいスキンケア製品を使い始めましたか?と質問したところ、その薬用石鹸のことがわかったわけです。お会いした時はちょうどその石鹸が切れてしまい、リバウンドを起こしたように肌の調子が悪くなり、あわてて数個組のものをインターネットで注文していたそうです。

その石鹸は「グリチルリチン酸ジカリウム」を有効成分とする、薬用石鹸でした。グリチルリチン酸ジカリウムは「グリチルリチン酸2K」または「グリチルリチン酸二カリウム」とも表記される、化粧品成分です。漢方薬の甘草から抽出される成分で、効果は「カンゾウエキス」「カンゾウ根エキス」とほぼ同じです。
 
このグリチルリチン酸ジカリウムにはステロイド様作用があり、上限配合量は法令で厳しく制限されています。ステロイド剤よりも作用は穏やかとされますが、多量にお肌に浸透させればステロイド剤以上の効果となり得ます。それほどこのグリチルリチン酸ジカリウムは、例外的に薬効が強い化粧品成分です。
 
抗炎症作用や抗アレルギー作用が、このグリチルリチンの主たる配合目的です。このグリチルリチン酸ジカリウムを化粧水等コスメに配合すれば、万一化粧品に配合されている他の化粧品成分がアレルギー等でお肌に害を及ぼすまたはお肌に合わない場合に、アレルギーや炎症を抑えることができるというものです。ですから本来このグリチルリチン酸ジカリウムは、消費者の安全を考えて配合されるわけです。ただしこれを逆から言えば、化粧品を万人のお肌に合うようにするためともいえるでしょう。
 
しかしグリチルリチン酸ジカリウムが配合されていて、同時に美白効果が宣伝されている美白化粧水等は、誘惑されない強い意志と注意が必要です。グリチルリチン酸ジカリウムが実現する美白効果とは、肌内部が美しくなる本来の美白効果ではなく偽美白効果です。塗布後時間がたてば必然的に、お肌の色は元以下に戻ります。元以下としたのは、偽美白効果の副作用である血行不全や代謝不全によって、老廃物だらけの汚れ肌となっていくからです。
 
お肌を美しい透明肌に導くためには、血流や新陳代謝を促すことが最重要です。肌デトックスが滞ると、皮膚に老廃物がたまってしまいます。そういう意味で、必要がなければグリチルリチン酸ジカリウムの配合をさけることが、お肌の美しさに直結するわけです。そのためには化粧水に配合する成分を、徹底的に吟味する必要があります。
 
ステロイド剤にしてもグリチルリチン酸ジカリウムにしても、もともとは人類の健康維持のための貴重な成分です。しかし長期連用などの無茶をすれば、人体に害を与えることにつながります。いわばグリチルリチン酸ジカリウムは、もろ刃の刃ということです。漢方薬において甘草の長期連用は、危険とされています。化粧品業界の一部では、この先人の教えがまったく無視されているということになりましょう。

くすみや黒ずみのない白く美しい美肌は、女性にとっては憧れの的でしょう。しかしお肌の美白効果をお求めになられるのは、ほどほどにされるほうがよいと思います。限度を超えると、たいへんなことになってしまいます。まず、お肌を健康にさせることが大事でしょう。弊社の経験では、血行や新陳代謝を活発にさせれば、お肌はとても美しくなります。それが本来の、美白であるかもしれません。
 
 
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