グリチルリチン酸2K/グリチルリチン酸二カリウム/GKⅡ)配合美白化粧品の常用でお肌が老化?
(連続記事第3章①よりの続き)
前回の記事にて、グリチルリチン酸2K(グリチルリチン酸2K/グリチルリチン酸二カリウム/GKⅡ)によるステロイド様作用について述べました。今回の記事にてさらに、深めてまいりたいと思います。
糖尿病患者さんの体内では血糖値が上昇し、溢れた糖分(ブドウ糖)が皮膚を含む全身のあらゆる部位に、ダメージを与えることが知られています。お肌のハリの状態から、糖尿病の病状の進行状態を推し量るお医者さんが、少なくないようです。
お肌におけるダメージとは、行き場を失った多量のブドウ糖が肌細胞と結びつく、糖化作用(メイラード反応)によるものです。糖尿病患者さんの場合は免疫力が低下しているため、皮膚組織の壊死にも直結する場合が多いようです。
お話はグリチルリチン酸2Kに戻りますが、前回の記事では糖化に関するステロイド様作用を中心として書きました。じつはこのステロイド様作用が、糖尿病患者さんのお肌と似た状態に導く危険性があるのです。
グリチルリチン酸2K配合化粧水や美容液等コスメが塗布されたお肌は、お肌の内部で活性型コルチゾールが増え過ぎることになります。お肌はもちろん余分なブドウ糖を必要としていないわけですから、ゆゆしき事態です。肌内部では遊離糖が過剰に作り出されて、行き場を失うこととなります。
その結果糖分は肌細胞と結びついて大量の最終糖化産物(AGEs)を生成してしまうということになるわけです。すなわちグリチルリチン酸2Kが肌細胞内のメイラード反応を促し、老化肌を招く危険性があります。また、グリチルリチン酸2Kは、肌内部のタンパク質を分解して糖化するため、お肌のハリ/弾力を低下させる危険性もあります。
透明感のある美肌や美白効果を期待して、薬用美白化粧水等を使用される方は、たいへん多いと思います。もしその商材にグリチルリチン酸2Kが配合されている場合は、慎重になられるべきでしょう。(連続記事第3章③ へ)
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